健康食品で世界で一番進んでいる国はアメリカです。
アメリカは国をあげて国民の健康に取り組んでいます。アメリカに関して過去のデータを見てみると、1994年は健康管理のための国家予算が1兆ドルで、当時の国民総生産の12%に相当しました。この12%という数字は、先進国では最も高いといわれているアメリカの軍事費に相当します。このことから見てもわかるように、アメリカでは健康に取り組むことが大きな課題となっています。アメリカ政府は健康問題を、軍事や外交に匹敵する国策としてとらえているのです。
1994年の10月に米国栄養補助食品健康教育法(DSHEA法)という法律が制定され、1997年6月1日に施行されました。このことは非常に大きな意味を持っています。
(DSHEA法の詳細はこちらをご覧下さい。)
DSHEA法は、日常生活に必要なビタミン、ミネラル、必要微量栄養素を含んだハーブなどの成分を含有するピル、錠剤またはカプセル状の物を栄養補助食品(dietarysupplement)と定義し、日本の厚生省にあたる米国食品薬品局(FDA)の許可なしに、人間の身体の構造や機能に関する効能表示が可能になりました。つまり、日本と同様に、食品と医薬品の2つの分類であったのですが、食品の医薬品の間に新しい「健康補助食品」(中間自然成分)と呼ばれる中間に位置する分野を法的に認知したのです。
この「健康補助食品」は、自然成分からなる有効成分があるもの、つまり「食品」でありながら「薬」のように作用する製品。認定されるためには、かなり厳しい審査をパスしなければなりません。一般的に科学調査で安全性、安定性が認められ、動物実験による完璧なデータが出ていること。さらに、人体においても100%明白な効果データが出ていることが要求される。こうした厳しい審査をパスして初めて、ラベルにその効果が記載できることになります。
日本の「トクホ」とは全く異なり、比較にはなりません。
また、アメリカは「訴訟の国」と呼ばれ、問題があればすぐに訴えられます。太ったのは、ハンバーガーを販売するからだと、マクドナルドが訴えられたり、肺ガンになったのはタバコを販売するからだと、タバコ会社が訴えられたりもします。だから、アメリカでは日本の健康食品のようにいい加減な商品は絶対に作れないのです。訴訟で負ければ、莫大な慰謝料を請求され、会社の存続さえも危うくなります。